ツールの進化

 

既存のDAW(デジタル・オーディオ・ワークステーション)は、没入型の3D音響制作を第一に考慮されてはいません。伝統的なアナログ・ミキサーや、テープの録音メディアに従って設計されたものです。音楽制作には適したものである一方、音声とビジュアルの要素を共に含めたうえ、素材の全てを様々なレベルで上手く扱うには、広範囲で回避策が必要になってしまいます。VRやAR技術を含め、没入感が高いとされる音声フォーマットの登場により、最先端のコンテンツを効率的に制作するには、全く新しい一連のツールが必要となるはずです。

大きな変革

 
DSpatial社は、オールインワンのソリューションを作り上げるという、スリリングながら困難な課題に取り組んで来ました。それは、この刺激的で新しい方法論をユーザーが探求する際に、彼らのワークフローと目標に対して全面的にフォーカスするものです。古臭いハードウェアそのままのインターフェイスを期待するのでははなく、DSpatialユーザーの道のりは、物理的世界にしっかりと根付くものとなります。どのようにツールとやり取りしながら、最大限に活用していくかということになるでしょう。
“Spatial Objects”の利用で音声エンジニアは、バーチャルまたは現実感の高い音響による景観を、デジタルで容易に再現可能となります。

  

Spatial Objects は、DSpatial独自の
物理モデリング・エンジンによるものです。

 
   

業界標準のDAW、Pro Tools HD/Ultimateの中心となって動作します。

 

Spatial-Objects : より多くの情報量

 

現状のオブジェクト・ベースによるシステムは、ラウド・スピーカーのグリッド上における音声トラックに過ぎないとも言えます。
 
DSpatialは、有効となっているスピーカーを全て活用して、ある音源を取り巻く空間をエミュレーションします。環境そのものと言える、一貫したダイナミック・レンジによる音像を作り出すのです。この驚くべき正確なシミュレーションには、表面物や壁面の形、サイズ、密度によって伝わる周波数変調や音響変化が組み込まれています。
 
全ての有効なスピーカーを利用して、使用されるコンピュータのCPU効率を最適化することで、DSpatial Realityは一連の複雑な作業を自動的に処理します。それはかつて、人の手のみにて丹念に実行された作業です。例えば音量やパンニングではなく、距離感や音源配置といったパラメータで機能します。距離を計算したり、細部の1つ1つを手作業でオートメーション制御することについて、もうエンジニア心配する必要はありません。

そのうえ3Dオーディオという分野における距離感の問題は、単なる音量調整よりも遥かに複雑です。正確な空間のシミュレーションは、大きく変数に依存するからです。空間の処理と音響特性、そしてその内容は、視聴者が音声を認知するうえで、音量と同様に大変重要です。DSpatial内では予め反響が算出ならびにレンダリングされ、リアルタイムで自動的に再生されるのです。実際のコンテンツ制作において、気が遠くなるほど長く、退屈な作業を行わずに済みます。